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茨城県内水面の放射能汚染状況・10 [放射能汚染]

いつもは混んでいる駅前のマクドナルドが、先週の週末にはガラガラでした。問題のある中国産の肉を使用していたとニュースが報じたためでしょう。

日本は元々、食の安全性に関する意識はとても高い国です。BSEが発生した後にはアメリカ産牛肉の輸入を止めたし、食品の偽装問題も大きくクローズアップされた。にも関わらず放射能汚染された食材に関しては何故か寛容な気がするのは私だけでしょうか。もし原発事故が自国の事故でなかったら、日本は原発事故の起きた国の食材なんて輸入していないと思う。

さて、環境省より7/23に茨城県内の公共用水域における放射性物質モニタリングの測定結果の最新版が公開されました。5月に採取した湖底泥の調査結果となっています。

例によって、霞ヶ浦水系、北浦水系の状況で気になる箇所をピックアップしてみました。なお、本文中の数値に付与する単位は全てbq/kgとなります。

【北浦水系(流入河川)】

8箇所の調査地点のうち、前回(採取時期2月)と比較してセシウムの検出値が上昇している箇所は5箇所です。残念ながら、検出値が下がっている場所よりも数値が上昇している地点の方が多いという結果になっています。

鉾田川:73 --> 163
巴川:87 --> 166
蔵川:222 --> 319
雁通川:151 --> 185
流川:156 --> 182


【北浦水系(湖心)】

前回の調査と比較して、釜谷沖が 470 --> 550 と検出値の上昇が見られました。釜谷沖は北浦水系において最も放射性物質の測定値が高い場所でもあります。

一方、神宮沖、外浪逆浦、息栖においては数値が下降しました。外浪逆浦は49、息栖は74で、これは調査開始以降最も低い数値となりました。

北浦の湖心では放射性物質が蓄積されてなかなか流出していかないが、外浪逆浦や常陸利根川では放射性物質の流出が進んでいるという印象があります。

【霞ヶ浦水系(流入河川)】

相変わらず北部の流入河川において高い数値が検出されています。

園部川:800 園部川は前回は281だったので、数値が大きく上昇しています。
菱木川:610 ここも前回(405)と比べ上昇傾向
新川:1640 非常に高い数値ですが、数値自体は下降を続けています。初回調査の際などは5400もありました。
備前川:1490
清明川:610
小野川:610


一方で、大きく数値を下げた場所が何箇所かあります。

山王川 1800 --> 31
境川:178 --> 70 過去最低値
新利根川:318 --> 11 過去最低値
前川:400 --> 16 過去最低値


【霞ヶ浦水系(湖心)】

麻生沖を除き、数値は下降していました。しかし玉造沖は依然として510あり、放射性物質の溜まり場になっていると言えそうです。

バスアングラーは自分の通うフィールドの事をよく観ていると思います。あそこが浅くなった、水質が悪くなった、藻が生えてきた、等です。しかし残念ながら放射性物質のような目に見えないものはその存在を感じることが出来ません。もし興味があるようならば、定期的な検査結果に目を通しておくことをお勧めします。

放射性物質がどうこうなんてバス釣りには関係ない!と考えている人が多いと思います。自分も今のところ、その関連性は見付けられていない。でも1点だけ、とても気になっている事がある。

福島や茨城のバスレイクで、近年やたらとバスのスポーニング時期が長引いているという点です。天候が不順だから?水温の上昇が遅かったから?実際のところはバスに聞いてみないとわかりません。しかし、チェルノブイリ原発事故後、周辺の湖においてはパイクやパーチといった食物連鎖上位魚種の生殖器官に異常が多く発生したと言われています。

あくまで1つの可能性として、バスのスポーニング時期の長期化は、湖中の放射性物質による悪影響、という可能性も捨てきれません。

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