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汚染水流出による海産物への影響は? [放射能汚染]

福島原発からの汚染水が海洋流出しているというニュースが報道されています。当初はなかなかその事実を認めなかった電力会社がそれを認めたのは選挙の翌日。流出量に関しても実はとんでもないものだったと認めたのは流出が発覚してしばらく経ってからのことでした。いつも本当の事を認めるのは、少しホトボリが冷めてから。

そして今は、周辺海域の放射能汚染が取り沙汰されてきました。いずれも、基準値には満たないレベルとは言うけれど、これもまたしばらく経ってから何をカミングアウトするかわかったものではありません。電力会社はそのような隠蔽体質であり、それを隠し通せなくなった時点でようやくそれを認めるというのは原発事故以降、嫌というほど思い知らされてきました。だから自分は、電力会社の発表内容は信じていない。必ず疑ってかかるようにしています。

競争相手がいないのをいいことに、利益が出ないとなれば電気料金の値上げでその負担を国民に押し付ける。さらには電気料金の値上げをチラつかせて原発を再稼動できるように世論を操作しようとしているのですから根本からして体質が腐り切っているとしか言いようがない。

ところでやはり気になるのは海洋汚染です。現段階で原発に隣接する港湾内に留まっているとの報道もなされていますが、それにしてはちょっと気になることがあります。

海産物の放射能汚染に関しては定期的に捕獲調査がなされ、 水産庁のウェブサイトにて公開されています。最新の検査結果としては8/22までのデータが掲載されています。そして福島県内の海洋水産物に限定してデータを追っていくと、8/21の検査結果において基準値超の魚種がいくつかあります。

コモンカスペ(久之浜沖)290bq/kg
ウスメバル(富岡沖)280bq/kg
キツネメバル(大熊沖)150bq/kg
コモンカスペ(楢葉沖)120bq/kg
シロメバル(大熊沖)330bq/kg
ヒラメ(楢葉沖)110bq/kg


これらの海域はいずれも福島第一原発の周辺及びやや南部に位置する海域です。元々放射能汚染度合の高い海域であることは言うまでもありませんので基準値超の結果が出てもおかしくはない。

ですが検出値の推移を追っていくと
  • 久之浜沖のコモンカスペは180(7/10)-->120(7/24)-->55(8/14)-->290(8/21)
  • 富岡沖のウスメバルは130(7/3)-->50(8/14)-->280(8/21)
  • 大熊沖のキツネメバルは44(8/14)-->150(8/21)
  • 楢葉沖のヒラメは19(7/24)-->110(8/21)

但し、
大熊沖のシロメバルは420(7/31)-->330(8/21)
これのみ数値が減少しています。


しかし周辺海域の魚種において、ここに来てその数値が上昇しているケースの方が目立つ。

たまたまの個体差という可能性もあり、まだ現段階で断定すべきではありませんが今後もこの傾向が継続、悪化するようであれば明らかに水産物にも放射能汚染が拡大している兆候と言えます。

また現在の検査というのは対象物質がセシウムです。そして検体の可食部しか検査をされていません。しかし今回の汚染水流出においてはストロンチウムも確認されている。しかしストロンチウムに関しては昨年の12月以降の調査がなされていません。これは絶対に検査体制を見直すべきでしょう。

汚染水の漏洩はすぐに止まるものではないと思われます。ようやく収束傾向に向かいつつあった海産物の放射能汚染がここにきて再び懸念されつつあるというのはとても残念です。

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