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のび太君に夢はあるか [その他]

自分は小学生の頃からバス釣りをしていました。当然の事ながら、その頃は年に数回、父親に釣りに連れて行ってもらうしか手段がなかったわけです。そして中学、高校となると、船橋から自転車で釣りに行くようになりました。牛久沼なんて片道2時間も掛かりました。

しかし高校に上がると、中には原チャリに乗る友人も出てきました。結果的に、彼らとは一緒に釣りには行けなくなった。彼らは釣り場までは疲れ知らずでアッという間に行ける。そんな彼らがとてもうらやましかった。

早く大人になって車に乗りたい!そしてあちこちのフィールドで釣りがしたい!ゆくゆくはマイボートを持ちたい!トーナメントに出たい!当時の私は心からそう願っていました。とにかく、まずは車だったのです。

そして私も大学進学と共に初めてのマイカーを手に入れました。中古車販売業をしていた父親に買ってもらったその車はスズキのアルトという軽自動車。かなり年式も古く、エアコンも付いていないという超オンボロ車。けれどもそれで一気に世界は変わった。エレキとバッテリーを積み込んで亀山ダムにも行けるようになった。レンタルボートではあったけれど印旛沼のチャプタートーナメントにも出れるようになった。秋になると花見川にシーバス釣りにも行ったっけ。とにかく、自由に釣りに行けるという喜びを謳歌することが出来た。

そして社会人になるとスズキのアルトはいつの間にかステーションワゴンに変わり、Vハルのアルミボートも無理して買った。一応は自分もJBのバスプロとなり、河口湖、北浦、琵琶湖といったトーナメントトレイルを周ることとなった。成績はともかく(苦笑)幼少の頃に自分が思い描いていた理想が実現できているという満足感は確実にありました。

まずは車を持つこと。これが夢の実現への第一歩だった。それ無しに将来の自分は考えられなかった。

そして今でも、そしてバス釣りのスタイルは数あれど、バス釣りというのは車があっての遊びだと思います。よっぽど家の近くに良い釣り場があれば話は別でしょうが、それとて他のフィールドに行こうと思ったらやはり車が必要になる。そして今の私自身、車のない生活は想像できない。車を手放すことは、バス釣りという趣味を手放すということに等しい。自分にそれは到底出来ない。

現代の若者は車離れが進んでいると言います。大人になったのび太君は免許を持っておらず、また車も所有していませんでした。トヨタ自動車のCMですが、これは現代の若者の車離れというのを表しているのだそうです。

最もバブルな時代を生きてきた私の世代には皆、夢があった。しかし現代の若者は常に生活への不安が付きまとう。仕事に就くことさえもままならない世の中、お金のかかる贅沢品を所有するなど考えられないのは当然の事と理解できます。むしろ賢明な選択だとも思う。

時代が悪いといえばそれまでだけれど、若い世代が車を買うという夢さえ持てない現代には本当に失望させられてしまうし、自由を謳歌してきた世代としての罪悪感さえも感じてしまう。

自分の夢の第一歩は、まず車を持つことだった。車があればシズカちゃんとドライブに行けるだけではなく、釣りに、スノボに、旅行にも行けるのだ。様々な自由を手に入れられる。

のび太君が夢を持てる世の中になって欲しい。その第一歩は間違いなく車を持つということ。車の所有を諦めている若者がバス釣りを始めるということは、まずない。

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