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フロッグ投げるその前に [物申す!]

ここ最近はフロッグブームなのかもしれません。スミスは2003年にデントス、そしてそれ以前にはボンビーナという商品もあったのでバスのフロッグゲームでは最古参に入ってしまいますが、確かに近年は競合品が一気に増えました。

見方によっては釣り業界が仕掛けたブーム?という意味合いも皆無というわけではないのでしょうが、関東においては霞ヶ浦水系での需要が急激に上がったという点が見逃せません。現在は多くのトーナメンターがフロッグパターンのセットを組んでいるはずです。でもこれがもし2年以上前だったら、ロッドの先にフロッグをブラ下げていたら失笑を買っていたかもしれません。

もっとも、関西以西のアングラーにとってみれば、何を今さら・・・といった感があるかもしれませんが。

しかし確かに最近は雑誌等でもフロッグの記事を頻繁に目にするようになりました。確かに、次々と登場する新製品を紹介するのは構わないと思うし、まだフロッグゲームのノウハウを知らない人にとってはエキスパートの実釣取材や解説は非常に役立つことでしょう。新たにフロッグゲームに挑戦する人も増えるに違いない。釣り方のバリエーションが増えれば楽しみも増えます。とてもいいことだと思います。

でも、ちょっと心配な事がある。何かとても大事な事が忘れられている気がしてならない。

フロッグに興味を持って、ショップで購入して入手した。強めのタックルも揃えてみた。早くフロッグで釣ってみたい。さて、どこで使おうか・・・?霞ヶ浦の湖岸を車で走っていたら、良さそうなリリーパッドエリアを発見!よーしココでやってみるか。

ちょっと待った!そこに生えてみる浮き草、何だかわかりますか?

JBのトーナメントでは、アサザの周囲10mはボートでの進入及び釣りが禁止というルールがあります。ですのでトーナメンターの人はよくご存知でしょう。霞ヶ浦にはアサザという種類の浮き草があるのです。でも一般アングラーの方でこれを見分けている人はどれだけいるでしょうか。

そしてこの植物を大事にしている人達が居る。確かに私有地に生えている草ではないし、採取等が禁止されているというわけではない。これをどうこうしたところで、法的な罰則措置はありません。

でも、もしも自分達が大事にしている草を荒らされたりしたら相手に対する敵意は確実に生まれる。かつてのバスブームの頃はまだ情報が周知されていなかったこともあり、アサザの中を釣ったり、ボートで進入するというケースも目立った。何せ当時の「ポイントマップ」にはアサザエリアが良く釣れるリリーパッドエリアとして紹介されていたぐらいですから。

そしてグチャグチャにされたアサザの群生区を見て、アサザを大事にしている人達はこう思ったのではないでしょうか。「バス釣りの連中がいなくなればいいのに」

そんな敵意を持たれたらそりゃ、外来魚の駆除を推進されたり、霞ヶ浦のリリース禁止要望書を県に申し入れたりもされるわけです。正直、私もそうしたアサザ団体の活動内容には賛同できませんが、そもそものきっかけを作ったのはバス釣り側ではないかとも考えるのです。

何はともあれ、誰かが大事にしているものは荒らしたりするべきじゃない。自分だって、もしバスが粗末に扱われていたら嫌な気分になりますもの。それと同じ事です。条例などで禁止されていないから別にいい、ではなくて常識的に判断して、守るべきものがある。

私も自分自身が立ち上げた水郷BASS.comの中では開設段階からアサザエリアでの釣りを遠慮するようにと呼びかけてはいますが、所詮1つのサイトで呼びかけたところで効果は薄い。こういうところで、メディアに頑張って欲しいのです、写真を入れて、これがアサザですよって。ここは釣りを遠慮して下さいって。それがひいてはバス釣りの未来を守ることにも繋がるのです。

知らない人がバンバン釣りをして、ボートを入れて引っかき回して、また一昔前みたいにアサザを荒らしてしまったら、きっとまた敵を増やしますよ、バス釣りはね。

記事内に直接写真を載せれば良かったのですが、手元に見当たらないためWikiへのリンクを張っておきます。
これはヒシモ(ヒシ)これは釣りをしても何ら問題はありません。
こちらが問題のアサザ。葉自体はスイレンと区別しにくいですが、黄色い花をつけていたらそれは 間違いなくアサザです。霞ヶ浦及び北浦では、アサザ周りでの釣りは自粛すべきだと考えます。


gill-spinyax.jpg
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Yama

たまたま私の知っているアサザの生えた箇所は看板などで保護している旨を
周知する措置が取られており、さすがに誰も釣りをするものは居ませんでしたが、
すべての箇所がそうとは限りませんから別の方法でアングラーへ周知することは
必要そうですね。

ちょうど先週数年ぶりに地上波でバス釣りの番組が放送されたタイミングですし。
by Yama (2010-08-13 12:26) 

IKE-P

確かに場所によっては看板があるのですが、それがオカッパリからは確認できてもボートで沖からリリーパッドのアウトサイドを釣るなどとなったら確認できない場合もありますから、理想としては看板よりはアサザという植物自体を見分けて欲しいなと思いますね。
by IKE-P (2010-08-13 23:50) 

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